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    美容師インタビュー | 2022.12.14

    一人ひとりの個性を活かして、魅力を引きだすスタイルを提供したい | snob enVAmp  尾瀬 和也さん


    年を重ねるごとに「自分らしさ」が分かってきたけれど、ずっと同じスタイルばかりで飽きてしまった…。

    髪型を変えてみたいけど、似合わなかったらどうしようと不安…。


    そんなお悩みはありませんか?


    京都のサロン「snob」ディレクターの尾瀬和也さんは、「顔立ちや雰囲気に合わせてうまくバランスを取れば、どんなスタイルでもその人に合わせられる」と言います。


    今回は尾瀬さんの美容師人生と共に、一人ひとりに合わせたスタイル作りについて伺いました。
     

    京都・河原町エリアの美容室 snob enVAmp のご紹介

    ファッションの発信地である京都・河原町にある「snob enVAmp(スノッブ エンバンブ)」。

    「京都の中心からトレンドを広げたい」という想いが込められた店名のとおり、多彩なセンスと高いカット技術で、多くの女性たちに素敵な変化と癒しを提供しています。

    ロケーション

    河原町四条の交差点(阪急京都線河原町駅)から三条方面へ進み、1つ目の信号(蛸薬師交差点)を超えた左側。

    1階にCDショップのある、清水屋ビルの2階が「snob enVAmp」です。

    サロンの雰囲気

    マンハッタンのロフト風をイメージしたという店内はヴィンテージライクな雰囲気。


    壁一面には京都を拠点に世界的に活躍するアーティスト・名和晃平さんが描いたイラストが描かれるなど、時代や流行に左右されないアーティスティックな空間が広がっています。

     

    洗練された空間とお客様目線の丁寧な対応で、大人女性を中心に多くのお客様から支持を集めています。

    13歳で美容師に憧れ、トントン拍子で有名サロンへ

    ではここから、尾瀬さんの美容師人生を振り返っていきましょう!

     

    尾瀬さんが美容師になろうと決めたのは、尾瀬さんが中学1年生のとき。


    母親と一緒に地元京都のサロンを訪れたことが、美容師を目指すきっかけになったのだそうです。

    美容師になろうと思ったきっかけは?

    中学校1年生の時に、母親と一緒に初めて地元京都の美容室へ行ったんです。

    そこでしてもらったスタイリングに感動して!

    そこからスタイリングに興味を持ちはじめ、自然と美容師を目指そうと思うようになりましたね。

    どんな専門学校時代でしたか?


    僕が通った学校はAクラスから成績順にクラス編成がされていたんですが、僕は2年間ずっとAクラスに在籍していました。

    練習は嫌いですけど、元々負けず嫌いな性格もあって、ここぞというときに全力投球するタイプ(笑)。

     

    卒業後は東京のトップサロンに就職したかったんですが、最終面接で落ちてしまったんです。


    じゃあ関西エリアで就職しようと考えて、当時雑誌でクオリティの高い作品を載せていた大阪のトレンドサロンか、京都の「snob」、どちらかに行こうと考えていました。


    大阪の専門学校に通っていたこともあって、そのときはトレンドサロンに就職しましたね。

    2年のアパレル勤務を経て、美容師として再スタート


    優秀な成績で学校を卒業し、トレンドサロンへ入社…と、順調にステップを上がっていった尾瀬さん。


    しかし、なんと入社して1年でお店を辞めてしまったのだとか!


    それでも美容師に戻ったのは、別業界を経験したからこそ「美容師という仕事の魅力」に気がついたからだと言います。

    お店を辞めたあとは、どのように過ごしていましたか?


    色々な理由があって半ば勢いでお店を辞め、1年間カフェでアルバイトなどをしたあとは、2年ほとアパレルで働いていました。


    仕事を辞めてからすぐ友人を頼って東京に行ったんですが、自分とは合わず…。

    3ヶ月ほど過ごして大阪へ戻ったときに、たまたまインフルエンザにかかったんです。
    看病してもらうために京都市内に住む家族のもとに行ったことが、京都に住むきっかけになりました。

    「若いうちにやりたいことに挑戦しよう!」と思ってアパレルで働き始めたんですが、1年ほどたった頃にsnobで働く友人から「お店に入らないか?」と誘ってもらって!

    「戻るなら結果を残して、実力があると胸をはれるような美容師になりたい」という気持ちがあったので、「snobに入れないのなら、美容師を辞めよう」とすぐに面接をお願いしたんです。

    でも、なんと先方の都合で採用が見送りに…。
    その時は「これからどうしよう」と、途方にくれました(笑)。

    1年後にもう一度声をかけてもらったときは、「面接受けます!」と即答でしたね。

    美容師に戻ってから、心境に変化はありましたか?


    他の仕事を経験したからこそ、美容師の仕事にやりがいを感じられるようになりましたね。


    アパレルでは誰に接客されるかよりも、そもそも商品である服に魅力があることが大事。

    でも美容師の場合は、自分のパーソナルな部分に魅力を感じたお客様が「この人にお願いしたい」と思って来てくださるんです。

    お客様に自分のことを見ていただけることが、仕事のモチベーションに感じられるようになりました。

    お客様と接する中で感じた、伝えることの難しさ


    snobに入社して3年半のアシスタント期間を経て、とんとん拍子でスタイリストデビューを果たした尾瀬さん。


    人当たりの良い性格から特に不安はなかったものの、実際にデビューしてみると、お客様との会話や接客の難しさを痛感したのだとか。

    デビュー後に印象的な出来事はありましたか?


    実はデビューしてから3ヵ月連続で、お客様から厳しいご意見をいただいて…。


    その中でも印象に残っているのが、くせ毛のお客様を対応させていただいたときのことです。

     

    その時の僕は「くせ毛=ストレートにする」と安易に考えていたのですが、お客様にとって自分の髪質は個性の一つ。

     

    「自分の個性が否定された気分になった」というお言葉をいただいたとき、言葉ひとつで相手を傷つけることになるんだとハッとしましたね。

    そのお客様のおかげで伝え方の難しさに気づいて、相手の気持ちを考えて言葉選びや提案をするようなりました。

     

    気持ちに寄り添った提案をするために、工夫していることはありますか?


    1番は
    「人の話を聞く」ということですね。


    シンプルだけれども、相手が何を言おうとしているのか、何を大事にしているのか、ちゃんと聞くことが大事だと思っています。

    例えばカウンセリングの時、お客様が最初に「こうしてほしい」と言われる部分が、その人にとって1番気になるポイント。


    なので最初の発言を大事にしながら、提案をするようにしていますね。

    お客様への接し方を変えたあとは、順調でしたか?


    がむしゃらに頑張ってトップスタイリストにはなったものの、そこから伸び悩んでいました。

     そこでsnobの現社長でもある先輩スタイリストに頼んで、髪のとかし方から立ち振る舞い、カウンセリングの仕方など、お客様にご満足いただける所作をみっちり教えていただいたんです。

     お客様への接し方を1から見直したことで「ご満足いただけているな」と実感できるようになり、リピートしてくださるお客様も増えました。

     

    その甲斐あって、今ではお客様に「何も言わなくても感じ取ってくれますよね」とよく言っていただけます。

     

    「こうすれば似合う」とすぐ提案できるのは、クリエイションのおかげ

    サロンワークと並行して、数々のコンテストにも挑戦している尾瀬さん。

    クリエイションで培った判断力が、お客様への提案に活かされているといいます。

    クリエイション活動で大事にしていることは?

    モデルさんの可愛さを自分のデザインでどうやって引き出していこうかと考えながら、作品作りをしています。


    ミーハーな部分があってトレンドを察知するのは元々得意。


    お店としても年に2回外部講師の方からトレンドを学んでいるので、色やファッションなど世界の動きを頭に入れてからお客様へ提案をしています。


    クリエイションでも自分の「こうしたいな」という感性的な部分に、色合いなどの流行をプラスした作品を作るようにしていますね。 

    クリエイションはサロンワークにどのように活かされていますか?

    1番感じているのは「似合わせ」が上達したことです。

    コンテストでは作品づくりのために、「どうすればモデルさんの顔に似合うかな」とか「このフォルムを活かせるかな」とすごく考えるんです。

    その後にお客様を目の前にすると、「どの部分でバランスを取ればこの方に似合うのか」とパッとイメージして、提案することができるようになっている。

    クリエイションを通して似合うスタイルを見極める判断力が上がり、提案までのスピードがめちゃくちゃ上がったと感じますね。

    自信をもって提案してもらえると、お客様としても心強いですね!


    「どうですかね〜」と一緒に悩まれるより、「ここをこうやってあげると凄い似合いますよ!」とさっと提案された方が、お客様も信頼できると思っています。


    お客様の顔立ちや雰囲気からざっくりと似合うスタイルをイメージして、そこから顔の形など1つ1つの要素を見てバランスをとっていく。
    パズルのピースを埋めるイメージで、一人ひとりに似合うスタイルを作っています。

    僕のお客様は20代後半〜30代の方が多く、ある程度自分に似合うものを知っているし、「ここはこうしたい」というこだわりをもっている方も多い。

     

    お客様の大事なポイントはおさえつつ、でも「雰囲気がこうだから、こういうのが似合うよ」と具体的に伝えることで、お客様が何も言わなくても「こういうスタイルにしたいと思っていた」と感じていただけるように意識していますね。

    遊ばざるもの働くべからず!プライベートの経験が仕事につながる

    プライベートで打ち込んでいることはありますか?


    プライベートの7割はキャンプとバス釣り。

    自然に身をおくのが好きで、オンオフははっきりさせたいタイプです。

     僕の人生のテーマは、「遊ばざるもの働くべからず」

    アウトドアブランドの創業者の言葉なんですが、仕事もプライベートも100%が僕のモットーです。

    アウトドアは状況に応じて考える機会が多いので、プライベートで磨いた感性が仕事でも活かされているなと思います。

    色々なことに挑戦しながら、自分らしい美容師像をつくっていきたい

    最後に、尾瀬さんの将来について伺いました。

    今後はどんな美容師になりたいですか?


    美容師を続けながら、+αで新しいことにも挑戦したい
    です。

     美容師自体好きだし、天職だと思えるくらいの期間続けてこられたと思っています。

     

    でも美容師として専門性を高めていくよりも、他の分野や方面でも活躍するような、そんな二刀流の美容師像も面白いなと思っていて。

    アパレル勤務を経て美容師としてのやりがいを見つけられたように、ワクワクすることにもチャレンジしながら、自分らしい美容師像をつくっていけたらと思っています。

    髪質も、顔の形も、雰囲気も、どれも自分らしい大切な個性。

    それをネガティブに捉えてしまうとスタイルの幅は狭まるけれど、チャームポイントとして活かすことが出来れば、出来るスタイルはグッと広がっていきます。


    個性の活かし方を知っている尾瀬さんであれば、私たちに「こんなスタイルも似合うのか!」と嬉しい驚きをくれるに違いありません。

    尾瀬和也さんプロフィール

    • 美容室「snob enVAmp店」ディテクタースタイリスト店長。snobのカラー統括ディレクター。
    • コンテスト受賞歴多数。
    • 再現性のあるカットでエッジと柔らかさの効いたサロンスタイルに定評がある。
    • カット、カラーのセミナー講師をはじめ、snobのオフィシャル撮影、雑誌、業界誌等で、活動は多岐に渡る。
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